新素材研究所 新素材研究所

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Philosophy

新素材研究所は、現代美術作家の杉本博司と、建築家の榊田倫之によって、2008年に設立された建築設計事務所です。

その名称に反して、古代や中世、近世に用いられた素材や技法を研究し、それらの現代における再解釈と再興に取り組んでいます。近代化の中で忘れ去られようとしている技術を伝承し、さらにその技術に磨きをかける。全てが規格化され表層的になってしまった現代の建築資材に異を唱え、扱いが難しく、高度な職人技術を必要とする伝統的素材にこだわる。

杉本博司と榊田倫之は、時代の潮流を避けながら、旧素材を扱った建築をつくることこそが、いま最も新しい試みであると確信し、設計に取り組んでいます。
Enoura Observatory |
Courtesy of Casa BRUTUS (Magazine House),
Director & Camera: Kazuyuki Miyabe (HIROBA),
Drone: airvision

Principals

Hiroshi Sugimoto杉本博司

1948年東京生まれ。現代美術作家。
1970年渡米、1974年よりニューヨーク在住。
杉本博司の活動分野は、写真、彫刻、インスタレーション、演劇、建築、造園、執筆、料理と多岐に渡る。杉本のアートは歴史と存在の一過性をテーマとしている。そこには経験主義と形而上学の知見をもって、西洋と東洋との狭間に観念の橋渡しをしようとする意図がある。時間の性質、人間の知覚、意識の起源といったテーマがそこでは探求される。2008年、榊田倫之と建築設計事務所「新素材研究所」設立。2009年、公益財団法人小田原文化財団設立。1988年毎日芸術賞、2001年ハッセルブラッド国際写真賞、2009年高松宮殿下記念世界文化賞(絵画部門)受賞。2010年紫綬褒章受章。2013年フランス芸術文化勲章オフィシエ叙勲。2017年文化功労者。2023年日本芸術院会員に選出。

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Tomoyuki Sakakida榊田倫之

1976年滋賀県生まれ。建築家。
2001年、京都工芸繊維大学建築学専攻博士前期課程修了後、株式会社日本設計入社。2003年、榊田倫之建築設計事務所設立後、建築家岸和郎の東京オフィスを兼務する。2008年、現代美術作家・杉本博司と新素材研究所を設立。京都芸術大学客員教授、宇都宮市公認大谷石大使。杉本博司のパートナー・アーキテクトとして数多くの設計を手がける。2019年、第28回BELCA賞など受賞多数。

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HAYAMA-TODO |
Director and Camera: Masatomo Moriyama